女性中間管理職ソルトの「へーそうなんだ~」日記

中間管理職、主婦業そして母親業やってます。自由に生き、自立した女性を目指し、好奇心の赴くままに生きています。また、またそんなお仲間を増やしたい。フォローよろしくお願いします。

部下に朝礼のスピーチをさせると結構楽しい

会社で私の担当している部署では、朝礼の時に社員たちに輪番で自分の好きな話をさせている。

所謂、1分間スピーチ、というやつだ。

仕事に関係がなくても良く、どんな内容でもいいから、話すようにと言ってある。

できれば、笑いを取るように、とも、言ってある。


目的は、次のとおり。

1喋る練習、アウトプットの練習

2スピーチをする社員の興味や考え方を、私も含めた周囲の社員が知る

3その日出勤しているメンバー全員が、1カ所に集うことにより、同じ部署の仲間であるという一体感を持つ

4朝からみんなで声を出して笑いあうことにより、その後の仕事を楽しくやれるようにする


コロナ感染防止対策で、三密を避けるため、近頃、うちの社内では、会議等、集まって話をすることを避けるように言われている。

だから、スピーチをするような朝礼方式の儀式は、今時どこもやっていない。

朝イチで無表情な顔をして、その日の業務をこれまたクソ真面目な感じで披露し合っている、という調子である。

ジョークなどの面白みはひとかけらもない。


スピーチ付きの朝礼は5分もかからないし、得られる効果の方が絶対大きいという確信があったので、断行した。

しばらく休止していた朝礼だったのを復活させるべく、具体的な段取りを考えて執り行うようH係長に命じる。


H係長、最初は気が進まないようで、コンセプトペーパーを作らせても、なかなか気の利いたものを作ってくれない。

いやいやな感じに見える。


2〜3回、キャッチボールして、ようやく満足いくようなコンセプトペーパーを作る。

平日のうち、火水木の三日間のみ朝礼を行い、スピーチを輪番制で行うこととした。

私の担当している部署の全社員にそのコンセプトペーパーを使って周知をして、その週から朝礼を開始。


H係長本人が、スピーチのトップバッターとなった。

朝礼を開始する上でのルールを説明するHくん。


あれ、意外と楽しげに喋るじゃん…。

ちゃんと私の意図を汲んで、それを自分で企画したかのようにうまく喋ってる。

初回のスピーチのネタとして、「自分はメタボである、この度ダイエットしたいので、今、エレベーターを使わず階段を降りてる」とかなんとか喋っているし…。

聞いている側から、失笑が漏れる。

1回目の朝礼としては、まずまず成功。


以降、各社員にそれぞれしゃべらせると、結構面白いことをみんなしゃべる。

仕事関係のネタでなくて良いよ、と言ってあるから、みんな自由にいろいろしゃべる。


・通勤電車の中で出会った面白い人の話をする社員。

投資信託を買って損をしてしまった話をする社員。

・その話を踏まえ、反対に、投資信託を買って儲かった話をする社員。

・仮想通貨の話をする社員。

・確定申告のメリットとやり方を説明する社員。

投資信託を積み立てて行うことのメリットを力説する社員。

・ダイエットには、タンパク質を取ることもポイントだから、タンパク質の摂取を意識していると喋る社員。

不妊治療で、子供さんを授かることができたが、結構な出費をした、と喋る社員。

・1年で8キロ増えてしまったので、ダンベルを買ってダイエットを始めることとした、と宣言をする社員。

・小学生の甥っ子と姪っ子にお年玉をあげたが、2人ともポチ袋の中身を見て黙ってしまったと話した後、お年玉の金額が1000円だった、とオチをつけ、聞いていた私たちをドン引きさせ、笑わせてくれた社員。(この社員、普段おとなしくて世間話を全くしない)

・ユニバーサルスタジオに行くのが大好きで、年間パスポートを持っているが、最近は行けないので、オンラインイベントで楽しんでいるという社員。

・以前の職場で、部下社員とのやりとりを懐かしそうにしゃべってくれた社員。


仕事をしている中では普段、聞いたことのないような話を、スピーチで披露してくれる。

私が知らなかった情報を喋ってくれ、へー、と勉強になる時もある。

また、とある出来事について、こんなふうに捉えて考えているのだ、と本人のモノの考え方について理解させられることもある。

それから、私生活でどんなことに興味を持っていて、何が好きなのかということもうかがえる。

家族のことをしゃべってくれる社員もいるので、そのエピソードから、家族との関係性も推察される。

普段、個人的なことを全くしゃべらないのに、スピーチ当番となると、結構意外なことを口走る者もいる。


ウチには、20代から、40代の社員までがいて、人生経験の多い少ないの差があれど、彼ら、彼女たちなりのオリジナリティーのある話は、年齢にかかわらず、私が想像していた以上に興味深い。

話の内容に、それぞれの人柄がにじみ出ている。

そして、それぞれが、ちょっとクスリと笑わしてくれるような話題をちょっとずつ入れて話をする。

中には、大笑いさせられるようなことを言ってくれる社員もいる。


スピーチが一通り終わった後、聞いていた社員達が、スピーチをした社員にスピーチネタで会話して笑いあって、次の仕事に移る。


しかし、スピーチするのを嫌がるかと思いきや、みんな意外と楽しんでいるように見受けられる。

カラオケとおんなじのようだ。


最初嫌がっているように見えても、実は自分が歌いたい。

聞いて欲しい。

認めてもらいたい。


って感じ。


スピーチが終わった後、私は、彼らに必ず一言、よかったよとか、〇〇のところが面白かった、などとなるべく周囲に聞こえるような大きな声でコメントをするようにしている。


去年の9月からスタートした職場の中をちょっとだけ明るくする方法、1分間スピーチ作戦はどうやらうまくいっているようである。


大きな仕事の成果に結びつく訳ではないが、こんなちょっとした仕組みでちょびっとずつ職場の仲間同志が笑い合い、お互いを理解して、仕事が前に進んで行けば、それはそれでいいのかなと、私は思っている。

 

因みに、今、社内でコロナウィルス陽性者が十数名発生しているが、今のところ、うちの担当内からは、1人も発生していない。

このまま感染者が1人もなければ、笑いや、社員同士の触れ合い(実際に触り合う訳ではありません)が、コロナウィルス感染防止対策にもなってるのかな、と思ったりもする。