今日は、東京ラスクの紹介ではありません。
社内の、女性が多い組織の研修に、招かれたときの話。
組織内に女性管理者を増やしたいので、少しでも上の役職を目指してもらうよう意識を変えるきっかけを作るための会でした。
その会の参加は、自分の本来業務ではなく、その組織の代表の方が、私を見込んでオファーをくださったのです。
今回が2回目の研修でした。
参加者は、女性の中堅社員30名と、事務局の管理者の方達8名、そして私の計39名。
2ヶ月前の1回目の時は、私が女性管理者の代表として彼女たちの前で講話をしました。
自分の今までの生き方を赤裸々に話し、その過程でいかにして失敗をしながら、それでもキャリアを積んできたか、そしてキャリアアップするメリット・デメリット、今までの反省点等の話をしました。
その時は、非常に気分良く、充実感がありました。
聞く女性社員たちの多くが、私の話に引き込まれてきている様子がわかったからです。
その後、参加者から任意で集めたアンケートにも、それがわかるような感想が多くありました。
私の体験談が、彼女たちに、役職が上がることについての希望、やる気、勇気を与えることができ、私が「彼女たちの役に立てた」という手ごたえを感じることができたからです。
こんなことを話すと、自慢になるので、自分の職場内では話をしませんでしたが、内心、とてもうれしかったです。
今回は、その同じメンバー会が参加する会の2回目でした。
楽しみな気持ちを持って参加しました。
今回は、私が自分のことをおしゃべりをするのではなく、参加する女性社員たちが、1人ずつ自分のことをスピーチし、その後、グループディスカッション、というものでした。
ディスカッションのテーマの中に、「年上の部下が職場にいたときの対応方法」について、というものがありました。
1人の女性社員は、「私は役職が上に上がりたくないです。なぜならば歳上の部下がいるっていうのが、どうしても嫌。気を遣うから」と言うのです。
「どうして、嫌なの?年下の部下に『自分のことをどう思っているの?』と、腹を割って話をすればいいじゃない」と、嫌だという理由を詳しく聞きたくて、彼女に尋ねると、彼女、「嫌なものは嫌なんです」と、ピシャリ。
全く、取り付く島なし。
その様子に、なんだか、私の心がヒヤッとしました。
「自分が歳をとっても、今のままの役職が上がらずにいて、その時、年下の上司が来た時はどうなの?」と、ディスカッションのモデレーターをしている管理者からの質問に対しては、
彼女、「それは良いです、私は気にしませんから」と。
それは、変だよ。
「年下の上司が、歳をとった御局様的なあなたの上に、赴任して来た時、あなたのことをどう思うのか、想像したことある?」という質問を彼女にしてみたかったのですけど、また、ピシャリと「そんなこと考えた
ことありません!」などと言われるのも嫌だったので、黙っておりました。
メタ認知、という言葉があるけれど、自分で自分のことを客観的に見ることができない人っていうのは大抵世間が狭いものです。
彼女は、キビキビとした印象の女性です。
年齢は、30代前半だと思います。
職場内では、知識も身に付いていて、仕事は一生懸命で、そこそこできるのでしょう。
しかし、自分のことを客観的に見ることができない、相手の気持ちを推し量ることが出来ない、自己中心的な感じの社員なんだろうなぁ、、、と思ってしまいました。
まだまだ若い、ということなのでしょうが…。
今回の会は、参加していた30名の女性社員の話や意見を、私は、ほぼ黙って聞く会でした。
ディスカッションに積極的に意見を述べる社員と、黙ってほか事を考えているような社員もいて、全員が心からそのディスカッションのテーマを集中して、考えて参加しているようには、見えませんでした。
自分が普段考えていないようなテーマだと、意見を述べることもできないのでしょう。
会の最後に、彼女たちのディスカッションへのコメントを求められたので、一応15分ほど自分の意見を話しました。
ディスカッションの時の心がヒヤッとした出来事があり、ディスカッションにやる気を見せない社員を鼓舞することもできず、今回は、自分自身が、彼女たちの役にあまり立てなかったのかなあという思いを感じました。
ちょっと手ごたえのない会でありました。
それのせいか、自宅に帰ったら、どっと疲れました。
主催者の方から、お土産に、と、いただいた東京ラスクを、バリバリと4枚も一気食いしてしまいました。
「これはいかん状態だ」と、思いました。
砂糖の入った甘いものを発作的に食べたくなり、それが止まらなくなるのは、私の場合、大抵自分のメンタルがすり減っているときの症状です。
人のために役に立っていないと自分が感じた時、そして人の頑なな態度に接した時、前向きでない人を目の当たりにした時、その負のエネルギーが塊となって自分自身に跳ね返ってくる、、、。
そういったことは、その場ではとても小さな出来事のように思えるけれど、実は心には大きなダメージとなっていて、ストレスの原因となる、と、いうことをしみじみと感じた1日でした。
ちなみに、私にヒヤッとさせる言葉を返してきた彼女は、前回の研修に対するアンケートには、未回答でした。
ヤル気がないのに、参加させられている研修では、本人も楽しくないわね…。
当たり前ですが、全員を同じような考え方・方向に向けるということも難しいな、、、と、思った次第です。