ZERO to ONE(ゼロ・トゥ・ワン)
あらすじ
著者のピーター・ティールは、決済システム、PayPalの創業者の1人です。
この本を最初に買った時、PayPalなるものを知らなかったのですが、今は、時々活用します。そういったこともあり、少しこの本へのなじみができたのかもしれません。
本は、「はじめに」と14の章、そして、終わりに」の16のまとまりで構成されています。
各章のネーミングは、一体どんな内容が展開されるのであろう?と、想像ができないようなものばかりです。
例えば、
- 僕たちは未来を作ることができるか
- 幸福な企業は皆それぞれに違う
- 隠れた真実
- マフィアの力学
- エネルギー2.0
などなど。
なんじゃらほい??ってな感じです。
まず、最初に、目次をよく見返しました。
各章で何を言おうとしているのか?
ソルトちゃんが、著者へ尋ねたいことを、予めまとめてから、読んでいきました。
この著者、ピーター・ティールが、伝えたかった事は、起業、つまり、新しい事業を創り出し、成功するためには、「独占企業であること」がポイントであると言っています。
事業を成功させるためには、一見すると、熾烈な競争に打ち勝つ必要があると思われがちです。
しかし、ティールによると、そうではないということです。
競争が激化することにより、そこに参入する人・事業の思考が歪められていく、お互い取り合いや、破壊が始まり、結果、得られるものが減っていくなどのマイナス面が多くなることを、説いています。
そうではなく、ライバルのいない市場を見つけ、小さな市場から始め、それを徐々に大きくしていき、独占企業としての立ち位置を確立し、
価値を高めることにより、最終結果を得られる、と、言っています。
うまくいった企業の例としてGoogleを挙げています。
社会、未来を変えようとする使命感が必要。
そして、その使命を理解し、徹底的に取り組もうとする仲間づくりが必要。
仲間は、その道について最も優秀な人間を採用し、会社の福利厚生に魅力を感じるような人材ではなく、この会社でないとできない事に熱意を持って取り組める人間であることが必要。
近頃は、福利厚生を会社を選ぶ条件にしているひとが多いですが、起業する時のメンバー集めは、そうじゃないようです。
当たり前か。
起業する仲間は、マフィアみたいに、固いつながりが必要で、1つの思想を持った熱狂的なカルト集団のような要素が必要。
使命や思いだけで充分かというとそうではない。
以下の7つの要素が満たされてないと、会社事業は、長く続かない。
1エンジニアリング
圧倒的な技術を持つ必要がある。
倍優れているというだけでは、ダメ。
何十倍も優れている必要がある。
この本ではプロプライエタリー・テクノロジーという言葉を使っている。
2タイミング
ビジネスを始めるのに、今が適切なタイミングかどうか。
3独占
小さな市場から始めているか。
4人材
正しいチーム作りができているか。
5販売
プロダクトを作るだけでなく、それを届ける方法があるか。
6永続性
この先10年とか20年とか生き残れる立ち位置ができているか。
7隠れた真実
他者が気づいていない独自のチャンスを見つけているか。
そして、創業者は、自分の力1つで会社が大きくなったという誤解をしてはいけない。
浴びる栄光や賞賛、反対に、投げつけられる屈辱や汚名により、自分を見失わないような賢さが必要。
自分というものにひときわ強い主体性を持つことが必要なようです。
グッときたポイント
その余裕の中で長期的な計画や、生き残っていくための戦略を練っていくと言うことを続けていう。
そうすれば、最終的に成功できるんだろうな、と思った次第です。
周囲に流されすぎるのは、考えものです。
こんな人におすすめ
起業したいネタが決まっている人については、自分のやろうと思っている事がこの条件に合致するかどうかと言うことを確認されると良いと思います。
仮に、ソルトちゃんのような会社勤めであっても、会社が長く存続していくような仕事をしていくために、この内容を理解する事は必要ではないかと思いました。