女性中間管理職ソルトの「へーそうなんだ~」日記

中間管理職、主婦業そして母親業やってます。自由に生き、自立した女性を目指し、好奇心の赴くままに生きています。また、またそんなお仲間を増やしたい。フォローよろしくお願いします。

齢51にして富士登山に成功!②(登山初心者ソルトの山小屋体験記)

「毎日1ミリ前進!」を目指す女性中間管理職ソルトちゃんです。

 

人生2度目の富士登山

1度目は、20代前半。

冬装備なしの弾丸登山でした。

齢51歳となった今、流石にそれは怖い…。

 

今回は、カラダに負荷がかからぬよう、山小屋に泊まって、二日間かけて登ることとしました。

 

ということで、

本日は、富士山で泊まった山小屋の話です。

 

富士宮口登山ルートの五合目から登りはじめました。

標高2400メートルほどのところからのスタートです。

 

幸い、お天気に恵まれ、一日目は、下から見上げる富士山の眺め、上から見下ろす富士山の眺めを楽しみつつ、新七合目の御来光山荘へ。

標高2780メートルです。

ここで一泊しました。

 

スパッツを外し、登山靴を脱ぎ、ドキドキしながら、上がりました。

案内された部屋は、こんな感じ。

 

 

 

富士山の山小屋は雑魚寝、と聞いていたので、少しでも快適な山小屋ライフを送るべく「個室あります!」という御来光山荘を選びました。

 

一応、これ個室です。

 

御来光山荘の内部は、想像していたのよりは、立派な感じがします。

この山小屋の建物の造りは、2階建てでした。

あがり端に、食事を取るための畳敷きの広間がありました。

奥に滞在用の部屋があります。

トイレは、隣、履物を履いて一旦外に出ないといけない場所にありました。

 

各部屋の入り口は、襖とかドアはありません。

木製の2段ベッドがたくさん並んでいて、それぞれの入り口はカーテンをひいて目隠しする、といった感じです。

カプセルホテルみたいな感じのイメージだと思います。

 

ソルトちゃんの部屋は、一階にある2段ベット群の下段でした。

ひとり用の個室は、人ひとりが寝転べる位のスペースのみ。 

上段は、3人ぐらいが寝転がれる広さのある個室でした。

こちらはご家族で泊まる感じの部屋のようです。

 

部屋は狭いけれど、薄めの敷布団がちゃんと敷いてあります。

板張りの床ではありませんでした。

枕もある。

そして掛け布団代わりの寝袋もある。

コンセントも一部屋に一つちゃんとある。

 

 

 

寝るだけであれば、これで充分そうです。

 

ソルトちゃん、ここで、携帯を充電するためのACプラグを持ってくることを忘れた!ことに気づきました。

差込口が1つしかないことを知っていたので、いろんなものを1度に充電できるよう、分岐できるプラグを携えてきたのに、これは全く役に立ちませんでした…。

 

幸い、山荘のお兄さんに、プラグを無料で貸してもらいました。

 

 

 

スマホがバッテリー切れで、IT難民になるピンチを乗り切ることができました。

おひとりさま登山で、スマートフォンが使えないというのは、必要な情報を得ることができず、致命傷ですから。

 

「晩御飯は5時からです」と案内されましたので、17時に間に合うよう、山小屋の入り口にある大広間へ行きました。

すでに四角いトレーに載せられたお料理が置いてありました。

 

 

  • 山小屋お約束メニューのカレーライス
  • サラダ
  • 味噌汁

 

そして、

明日の朝食であるお弁当の折詰!?

 

 

お味ですが、自分がホットクックで作る具だくさんのカレーとは違い、シンプルで普通な感じ。

 

お水や物資が乏しい富士山ですから。

勿論、ありがたく、いただきました。

 

しかし、明日の朝ご飯が、ここで一緒に出てくるとは思いませんでした。

中をそっと覗いてみたところ、

ご飯が2分の1強、肉団子2個、ウインナー1本、卵焼きひときれ、切り干し大根の煮付けちょびっと、漬物、

といった感じのものすごいシンプルな、今どき見ないような感じの質素なメニューです。

 

野菜などの食物繊維系は、極めて少ない。

 

鮮度面で、明日までもつのか?

折を横に傾けたら、汁がこぼれたり、中味が崩れちゃうんじゃないのかな?

ザックの中もういっぱいだし、これ持ってどうやって富士山に登ろう?

などと、心配になりました。

 

多分、明日の昼ぐらいまでは、品質上は大丈夫なんだろうと、思い直しました。

保証できないものを出すわけがないし。

 

晩御飯を食べ終わってから、消灯の20時まで時間があるので、山頂の郵便局で差し出す予定の葉書を数枚、セッセと書きました。

 

自宅で書いてこればよかったんですが、仕事やら他の雑事で忙しくなかなか手がつけられなかった作業です。

 

テーブルのない狭い個室で、

体操ずわりをしながら…、

うつぶせで寝転がりながら…、

と、いろいろ体勢を変えながら書き書きしていたら、結構疲れてしました。

 

こういったところでは、山小屋生活を楽しむために、根を詰めた作業は控えめにしたほうがよさそうです。

ちょっと具合が悪くなってきました。

 

山荘は、風呂場もなければ手洗い場もありません。

トイレも、使用後に手を洗うことができません。

衛生面でできる対策は、手のアルコール消毒のみです。

 

これも、普通に考えれば、ビックリと言えばビックリなのですが、まあイイか、と、何となく受け入れることが出来ました。

 

高山ゆえ、アタマがモーローとしているせいなのか…。

 

歯磨きやお風呂など、出来る寝支度は、もうないので、明日使う荷物を整えました。

空気もさらっとしていて、汗もかいた感じがしないので、その日着ていた衣類を着替えることもしませんでした。

靴下のみ交換しました。

しかし、その靴下も、厚手のウール製だったせいか、汗で濡れた感じもしておらず、靴下すらも交換しなくても良いかなという感じでした。

 

というか、標高が2700メートル超えると、空気が薄くなってきて、気圧が低くなっているせいか、考えることもだんだん大雑把になってきます…。

 

ま、いいか、という感じで。

 

下界にいたらこんな思考には、絶対なりません。

 

これは、富士山登山あるあるの現象なのでしょうか…。

 

御来光山荘では、500円で荷物を預かってくれる、とのことでした。

自宅から持ってきたカッパやタオル、着替えなど、今後、必要なさそうな荷物、ザックの中がかさばる原因となるものを、取り出しました。

 

そして、持参してきた45リットルのゴミを入れるビニール袋に入れました。

翌朝出発するときに預けることとしました。

 

ゴミではありません。

大事な荷物です。

 

自分の持ってきた荷物を、フックにひっかけたり、隅に置いたりして、個室はこんな感じに雑然と…。

 

 

20時になったので、電気を消して寝ることとしました。

ところが、眠れない。

 

2段ベッドの上段に滞在している子供連れのご家族が、ガサゴソッ、ガタガタ、そして、おしゃべりなどで、なかなか静まらないのです。

耳栓を持ってきたので、多少の喋り声はブロックできます。

しかし、ドスンドスンとか、ガタガタなど、振動を通じて伝わってくる音は、自分の体にダイレクトに伝わってきます。

空気が薄くなってきたこともあり、胸がドキドキします。

体だけでなく、心も、やや、必要以上に緊張していることもあり、なかなか寝付けません。

 

他の部屋では、グォーっと、いびき声も聞こえるようになってきました。

こんな中でも強者はいるんだなぁ、と、半ば可笑しく思いながらも、ソルトちゃんは、寝付けず、1時間ほどそのままの状態でした。

ようやく、別の部屋のお客さんから、ペチャクチャ、ガタガタやっているご家族へ、苦情の声が鋭く上がりました。

ようやく、山荘の1階は、いびき以外の音はしなくなり、静まり返りました。

 

目が覚めたのは、夜の12時位でした。

腕に付けてあるApple Watchで睡眠時間を確認したところ、2時間51分。

 

 

少なっ!

これだけしか眠れなかったのか。

おまけに心拍数が、いつも60位なのが、70もある!

起きているときの安静時の心拍数と同じです。

高度が高いと、睡眠時の心臓は、かなり頑張っているようです。

深い眠りもいつもの半分以下。

かなり緊張したまま眠っていることがわかりました。

 

途端、この先の頂上までの登山を、充分乗り切れるかが不安になってきました。

予定の出発時間を1時間以上遅らせ、もう少し寝ようと試みましたが、もう眠れない。

 

意を決して、チェックアウトして、出かけることとしました。

チェックアウト、ってな感じの言葉を使ってみましたが、宿の人は誰も起きていない。

 

無人状態。

山小屋のバックヤードも、真っ暗です。

 

 

借りたACアダプターを返却し、ゴミ袋に詰めた不要な荷物を預けようと思ったのですが、これでは、何ともなりません。

 

どうしていいか途方にくれました。

よく見ると、昼間の隅っこで、山小屋のお兄さんが1人寝袋の中に収まってスヤスヤ寝ています。

非常時の控えのためにここで寝ているのでしょうか、起こすのもはばかられます。

 

というか起こしても良いのでしょうか。

というか、ホントは、何のためにここで寝ているのか、よくわからない…。

よくこんなところで安眠できるな…。

 

思案の末、お礼と荷物を預かってほしい旨を書いた置き手紙をし、カウンターのところに置いて出発しました。

夜中の2時20分、出発です。

 

空の様子。

 

見上げる山頂の様子。

 

下界、駿河湾方面の様子。

 

表は、予想外にも登山者は、ほぼいません。

もちろん照明のない登山道は、もちろん真っ暗です。

 

暗闇の中を1人登山、というのは、甚だ心細かったのですが、幸いにもヘッドライトが足元をちゃんと照らしてくれ、歩くことができました。

 

登山道も、両側にロープが貼ってあり、所々大きめの石に白い矢印が書いてあるので、道に迷う事はなさそうです。

 

おっかなびっくりの山小屋生活を経験し、頂上までの道を一歩一歩上っていくソルトちゃんでした。

(次号に続く)