女性中間管理職ソルトの「へーそうなんだ~」日記

中間管理職、主婦業そして母親業やってます。自由に生き、自立した女性を目指し、好奇心の赴くままに生きています。また、またそんなお仲間を増やしたい。フォローよろしくお願いします。

不登校次男にキッパリ言われて気付く

HTLMとCSSについて学ぼうと、少し前から勉強を始めた私。

しかし、なかなかパソコンに向かって実習をする時間が取れない。

今では、買ったテキストを毎日1〜2ページ眺める程度がせいぜい。


不登校次男に、それをこぼす。

次男、パソコンに関することが得意である。

次男、「本を読むだけじゃダメだよ、パソコン使ってやらないと。パソコンこないだ早く動くようにセッティングしてあげたじゃない」と得意げに言う。


私、カチンとくる。


「私は、いろいろやりたいことがたくさんあるんだけれど、君たちのことであれやこれやと時間を使ってしまうから、時間がないんだよ。君たちがもっと自立してくれれば私の時間がそれだけ自由になるのに。」と、つい、言ってしまう。


途端次男、態度を硬化させ、「じゃあ、自立するために、どうすれば良いのか、もっと具体的に言ってよ。言ってくれないとわからないじゃない。メッセージにするか、紙に書いてはっきり示して。」

と、言ってきた。


ウッ、となり、「なかなか言うようになったもんだ」と、思う私。


「じゃあ、高校をちゃんと卒業してよ。〇〇先生も『資格をちゃんと取って卒業を』って言ってたでしょ?まずそれが自立への必要な条件で、それから…」と私が言うと、次男、「分かった、じゃあ高校を卒業するわ!」と、畳みかける。

その高校が嫌で、学校を3年休んでいる人間が、売り言葉に買い言葉で即答して、そのまま履行するとは、とても思えない。

いや、あわよくば高校を卒業できたとしても、高卒のみクリアするだけで、その先、どうなるかわかったもんじゃない。

「高校卒業しろ、って言っただろ!だから、卒業したのに。後は俺はもう何もしない」とも、言いかねない。


「自立するとは、自分でお金を稼いで自分で住むところを見つけて、食べていくって言うことなんだよ。」と言うと、次男、「俺はこのままで良い。」とのたまう。


次男よ、それじゃ困るんだよ。

このまま、家に居座られても困るし。


「この家は、賃貸だから、いつまでもここに住むわけにはいかないし、あと、今まで、自立するために、私、いろんなことを言ってきたはずだけど…。学校に行けないならば、家の掃除とか、生活する上で必要なことを覚えるとか、あと高校卒業しなくても、お金を稼げる方法を見つけてくれればいいって言ってるじゃない…。家事代行サービスをするとかパソコンの事を誰かに教えるとか…」と、トーンダウンして、しどろもどろになる私。


あれ、私が普段から発しているメッセージを、理解していないのか…。

私、「自分の力で食べていけるように、好きなことを何か見つけてね」といつも言っているはずなのに。


自分が思っているほど、相手には充分伝わっていないのだな、と愕然とする。


私は、親として、人生の先輩として、一体息子たちに何を伝えて、やってきたんだろう。

何にも伝わってないのか…、と思ってしまう。

 

伝え方の工夫について、会社で管理者として、仕事として常日頃考えているが、家族、息子に対しても、それは工夫する必要がある、いや、仕事以上に真剣に取り組むべきなのだ、と、改めて気づく。

大事な相手に、それが生かされていない、という現実に、「私は勉強していると自負しているくせに、普段から一体何をしているんだろう…」と、気持ちが沈んでいく。


「じゃぁ、自立のために具体的にやってほしいことを紙に書くわ」と、私。

 

息子、そのまま自分の部屋に戻っていく。

 

気づいたら、息子の部屋のドアが開いていて、もぬけの殻。

お手洗いに行ったかと思いきや、お手洗いの中にもいない。

1時間たっても戻ってこない。

あれれ?散歩かな?

 

彼と普段やりとりで使っているSkypeで、「今どこにいる?お昼ご飯は?」と、メッセージを送ると、「山、いらない」との返事。

 

山?!

 

さらに質問をすると、「金華山、昼ごはんは自分で食べる」とのこと。

どうやら、愛知県から電車に乗って岐阜県まで行った模様。

 

息子よ、山に答えを求めて旅立ったか…!

 

金華山は、300メートルほどの低山とはいえ、登るのにちょっとばかし体力が要る山である。

 

家にこもり気味の次男が、一人で行ったことがない岐阜まで、ちゃんとたどり着けるのかどうか…。

1人で登りきれるかどうか…。

金華山は、岩場のところがつるっと滑ると危ないので、滑って転げ落ちたりしてはいないか…。

 

図らずして、1人きりの時間を満喫する機会を得たものの、あれこれと思い悩む母。

思ったように、一人の時間を過ごすことができない…。

 

4時間ほどして、次男、無事帰宅。

 

靴が泥だらけになったので、「どうやって洗ったらいい?」と聞いてくる。

こういうところは、まだまだ子供である。

 

どうやら、金華山で2番目に難しいコース、百曲り登山道を登った模様。

 

楽しかったのか大変だったのか、どんな思いをしたのか、さっぱりわからないが、不登校で人とやりとりをするのが嫌いな次男が、外に出て、カラダを動かしたこと、それも山登りしたこと自体は、良かったのかな、と思う。

 

晩御飯を食べた後、次男に、彼に自立のためにどうしてほしいのかについて、したためた紙を渡す。

 

そこには、「幸せになってほしい、好きなことをして生きる」と書いておいた。

そのために具体的にどうしていくかは、これから少しずつ本人と話し合って決めていこうと思う。

 

次男、山登りで疲れきったのか、もう部屋を真っ暗にして寝ている。

仕方ない、泥だらけのスニーカーは、今日は母が洗ってやるかな。

自分ができないことを、子供のせいにしてしまったという詫びも込めて。