係長のH君。
30代までは痩せ方だったはずなのだが、40代半ばになってお腹が目立ってきた。
運動しなさいよ、もう若くないんだから後は衰える一方なんだからと常々言っていたが、あまり言うことを聞く気配なし。
H君が、どうしてそうなのか、理解した。彼は、近頃、体を崩し、1週間ほど仕事を休む。
微熱、ほてり、腰痛、頭痛、喉の痛み、腕や胸の筋肉と痛み、だるさ、などが症状だったらしい。 こんなこと初めての経験、とのこと。
時間をとって本人と話をしてみた。
どんなものを食べているのか、運動をしているのか。
睡眠をとっているのかなどなど。
聞いていて、これは根が深いと思う。
三食のご飯については、買ってきたもので済ませているようである。
一例として内容を聞くと、朝はドーナツとコーヒー、昼も夜もお惣菜入りお弁当、など、私が見る限り、バランスを考えているとは言い難い。
昔から、朝ご飯はあまり食べないとのこと。
甘いものが大好きらしい。
運動はしていないし、しようともしない。
だるいので疲れるので、運動する気が起きないらしい。
睡眠については、7時間寝ている、とは言うものの、睡眠時間を計測していないから、熟睡しているかどうかわからない。
どうやら、いびきをかくらしい。
人間ドックの検診は受けたことがない、病院が嫌いとのこと。
今現在、彼の生活をフォローしてくれるような家族はいない。
若い頃は、それでも良いのだろうが、40代という年齢を重ねててこの生活が続くと、体にも支障が出るだろうし、やっていることのパフォーマンスも上がらないだろう。
人ごとながら心配になる。
好きなことがあるのか、聞いてみてもそれもない。
人生の目標についてもなさそうである。
自分に自信がないようである。
これらを、より良い方向へ解決しようと思うと、まずは、生活習慣を変えていく必要があるなと。
だけど、そのためには意識を変える必要がある。
人の意識は、そんなにすぐ変わらない。
本人自信に、今よりも良い方向に自分を持っていこうという意欲が見えない。
こういった社員へ、どういう指導していくといいんだろう、と考える。
個人の考え方や生活に必要以上に踏み込む必要は無いとは思う。
しかし、本人1人だけの問題ならばいいけれど、彼も部下がいる身。
部下や、担当全体のパフォーマンスにも影響が出る。
H君は、おとなしく、我を出さない、という印象。
仕事ぶりを見ていると、任せた仕事については頑張って仕上げてくれる。
しかし、本人なりのこだわりがかなりある。
「その程度で良いのに」という仕事についても、けっこうな時間をかけて仕上げようとする。
時間を忘れて、昼休みの時間を返上し、勤務時間の終了も意識せず、仕事に没頭する癖がある。
時折注意をするが、なかなかその癖は治らない。
無論、自分がそうだから、部下たちに対しても、時間を意識した仕事をするように、といった指導はしない。
本人の言い分を、何回か繰り返して根気よく聞き、本人が気づいていない目指す物を本人に気づいてもらい、それに向かって少しずつ動いてもらおうと思う。
これは、私の根気がいるなあ、先は長そう。
作戦を立てなきゃ…