桑名市の名物と言えば、ハマグリもありますが、やっぱり安永餅です。
餅のお菓子です。
材料はもち米、砂糖、あずき、など。
添加物は使われていません。
柔らかくて、でも、ちょっと固め。
細長い餅の中に、あんこが入っており、そして表面は少し焼き目がついていて、もち粉をまぶしてあるので、触るとサラサラした感じのお餅です。
食感は、つきたての餅のようなネバネバとか、固まった団子のようなモソモソ、といった感じではなく、ほどよくもっちりとしていて、かじると、たやすく噛み切ることができます。
シンプルな甘さで、後まで残るようなくどさはありません。
添加物を使用していないので、賞味期限は極めて短く、作られた日から三日間しかありません。
桑名市に来たからには、これは、買って帰らないという選択肢はありません。
用事が終わって、会社に戻るものですから、職場のみんなにお土産として購入しました。
JRと近鉄の桑名駅の前にある柏屋商店というお店で買いました。
どうやら、今では安永餅を作っているお店は、この柏屋と長餅屋の二つのようです。
(ウィキペディア調べ)
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E6%B0%B8%E9%A4%85
ちなみにお値段は、1本あたり税込みで100円ちょっとの金額です。
箱入で買うと、箱代が加算されます。
箱なしだと、税抜きで1本97円です。
会社に持ち帰って、部下たちに配りました。
時間的は、17時少し前だったので、ちょうど残業する前のおやつ的な感じとなりました。
みんな、それぞれ嬉しそうな歓声をあげていました。
係長のM君の机にも置きましたが、彼は、特に感動はなさげ。
彼は、仕事は早いけど、ちょっと愛想がなく、普段の挨拶もチラリとこちらを見るか見ないかないかの感じで、小声でそっとするようなタイプです。
いつもおやつを配る時も、無反応なので、今日も、まぁそんなものかなと思っていました。
しかし、今日は、残業なしで帰る係長のM君が、すぐに帰らず、どこかに行っている様子です。
戻ってきたら、ものすごくうれしそうな満面の笑みで、大きな声で、私に言いました。
「ありがとうございました。安永餅、久しぶりに食べました。いつもそちらの方面に行くときに買っていたのですが、最近は行かないので、買っていなくて。」と。
どうやら帰る前に、休憩室で安永餅を食べてきた模様。
安永餅は、M君にヒットしたようです。
私は、内心ほくそえみました。
「やった…」と。
またもや、ノラ猫を1匹手なづけることができたような気分になりました。
いつもは、冷めた感じのM君の、あの嬉しそうな顔と声を見ることができただけで、買ってきた甲斐がありました。
何にしろ、部下が、喜ぶ顔を見るのは、良いものです。