49歳女性部下。
本人はかなり意識していると思いますが、フェミニンに振る舞い、結構ぶりっこ風。
電話のやり取りを聞いていると、電話に出る時、声が1オクターブ高くなり、どちらの奥方様かしらん、と思える位です。
電話になるとよそ行きに振る舞うおかん像を思い出させます。
しかし、しかし…、物に対する扱いがかなり乱暴。
物を置くとき、ドサーッ、バーン、ドスーン、と、大音声。
音のあまりの大きさに、ハッ!!となり、つい、物音のする方を見ると、彼女が物をぶつけるように置いている所だった、ということは1度や2度ではありません。
なんなのだ…。
このギャップは。
思い起こせば私も30代半ばの頃、動きが乱暴だったようです。
歩き方がノシノシしていたようで、「そこのけそこのけって感じだね」と、とある方からからかわれたことがあります。
また、当時の上司から「そんなに乱暴に物を置くな!!」と叱られた経験があります。
その時には、元気よく動いてるつもりなだけで、乱暴になっているつもりは毛頭なかったのですが、その頃は今よりもっと色々なことに余裕がなく、急いでいたり、慌てていたりの日々でした。
結果、ついつい動きが乱暴になっていたのでしょう。
傍目から見ると、それって見ている周りの人も忙しい気分になってくる、上司はそういった意味もあり、私の動作を注意してくれたのだなぁ、と今になって思います。
「何にても道具扱ふたびごとに 取る手は軽く置く手重かれ」
(どんな時も道具を扱う時、物の重さを感じさせないように 取る時はそっと、置く時は重いものを扱うようにゆっくりと)
20代の頃なんとはなしに習っていた裏千家で、教えてもらった利休百首の一つ。
今になって、ふっと思い出しました。
彼女は、確かに見ていると余裕がない。
一生懸命やろうとしていますが、気持ちだけが前のめりになって、空回りしています。
昔の私もこうだったんだろうな…。
今度乱暴な音を立てたら、注意しよう。
所作だけでも意識して、気をつけさせることから始めてもらおう。
そして、私も所作は、気をつけようっと。
年相応に品良く、優雅に…。